不登校のサポートには家庭教師がおすすめ【3つの理由と選ぶポイント】

平成30年度、文科省が全国の不登校を調査したところ小学校は44,841人、中学校は119,687。中学校に至ってはクラスに1人の割合でした。今や不登校は誰がなってもおかしくない時代なのです。

いじめ、学力不振、体調不良、と不登校になる要因は一人ひとり異なります。そのため、不登校との関わりではその子の状況に合わせたサポート体制を整えることが欠かせません。

そこでご提案したいのが「家庭教師」です。今回は不登校のサポートのひとつとして家庭教師がおすすめな理由、その子に合わせた家庭教師を選べるポイントについてご紹介していきます。

不登校に家庭教師がおすすめな理由

「家庭教師」と聞くと、偏差値の高い学校に受かるための受験勉強を教えてくれる先生、というイメージが強いと思います。しかし実は、家庭教師は不登校のサポートにも役立つ存在なのです。

子どものペースで勉強ができる

不登校になっている間にも、学校では授業が進みます。そのため、子どもがようやく登校できるようになったときには、授業についていけない……、という事態になることが珍しくありません。

家庭教師は子どもの学力に合わせて勉強を進めてくれます。学校と同じペースでも、ゆっくりでも、それこそ先の単元に進めてもいい。再び登校できる日に向けて着実に準備ができるわけです。

なお、学校の授業が理解できずに自信をなくして、不登校になるケースは多くあります。家庭教師との勉強で少しずつ分かる箇所が増えれば、子どもが自信を取り戻すきっかけにもなるでしょう。

自室で1対1なので質問しやすい

学校ではクラスメイトがいることで、どうしても周りの目が気になります。分からないところがあっても、「この程度で質問してもいいのだろうか……」と質問できない子どもは多いです。

家庭教師であれば自宅の、それも自室(自分のテリトリー)での勉強になるため周りの目はありません。分からないところは気軽に質問ができ、理解できるまでじっくりと勉強に取り組めます。

また、不登校では学校のような集団授業に苦手意識のある子がよくいます。家庭教師と1対1、というのはそういった子どもでも勉強に集中しやすい、リラックスできる環境でもあるのです。

先生との相性が悪ければ変更できる

担任の教師、クラスメイトは次のクラス替えまではまず変わりません。登校すればほぼ毎日、同じ顔ぶれです。だからこそ、1度でも人間関係につまずくと、そこから学校に行きづらくなります。

その点、家庭教師は相性が悪ければ変更できます。そして、毎日会うこともないため、ゆっくりと信頼関係を築ける。家族に言いにくいことでも家庭教師には話せる、という子どももいるほどです。

このような教師と生徒の枠を超えた関係づくりは、子どもの社会性の回復にもつながります。子どもが一歩を踏みだす勇気を得るための後押しとしても、家庭教師は役立ってくれるわけです。

不登校に家庭教師を選ぶときのポイント

「家庭教師」と一括りにしていますが、会社ごとに特色がありますし、先生によっても質は異なります。

子どもの未来に関わることだけに、どこの家庭教師に任せるのか慎重に選びたいところです。

不登校に理解があるか?

基本的に家庭教師は「勉強を教える」ためのサービスです。そのため、大抵の家庭教師は勉強面でのサポートのみで、不登校の子どもが抱える複雑な問題にまで向き合うことはできません。

しかし、中には「不登校支援コース」のある会社や、不登校の子どもを受け持った経験のある先生もいます。子どものことを考えるのなら、不登校に理解のある家庭教師に任せるのがいいでしょう。

体験授業を受けられるか?

不登校に理解のある家庭教師、とは言いますが、どれほど理解があるのか、サポートしてくれるのか。

実際に授業を受けてみないと、その家庭教師に子どもを任せられるのか判断はできません。

そのため、家庭教師を頼むのなら、まずは体験授業を受けてみましょう。そして、不登校に理解があるだけでなく、子どもがもっとも話しやすい、相性のいい先生を選べるとなおいいです。

無理なく続けられる費用か?

子どものためであればいくらでもサポートしたいのが親心でしょう。しかし、不登校は何年もかかることがある長期戦。いくら気持ちがあっても、月々の費用が高ければ続けられなくなります。

サービスの内容だけでなく費用でも比較して、家計に無理なく続けられるところに頼むのがいいです。以下に、2つのケースでの授業料の費用相場をまとめましたので、参考にしてみてください。

  • 会社からの派遣:30,000~40,000円(週1回/1教科)
  • 個人の家庭教師:10,000~30,000円(週1回/1教科)

※授業料の他には、テキスト代やテスト代などが別途でかかることがあります。

まとめ

今回、「不登校の子ども」をテーマに、サポートのひとつとして「家庭教師」をおすすめしました。

不登校で学校に行けなくても、学校の授業は進みますし、世間は子どもが歩き出すのを待ってはくれません。だからと、家族だけで子どもの勉強や、生活をサポートしていくのは大変です。

最近では勉強を教えるだけでなく、不登校に理解のある家庭教師もいます。学校とも、親ともまた違う、第三者の視点をもつ家庭教師であれば、子どもも心を開いてくれるかもしれません。

ただし、大切なのは子どもの意思。家族と相談しながら、家庭教師を頼むか検討してみてください。