塾フォローに家庭教師を活用する利点と注意点

子どもの学習環境を整えるために、集団授業の「学習塾」を活用している家庭は多いと思います。

一方で、「いくら学習塾で勉強しても子どもの成績が上がらない……」と悩みを抱える保護者も珍しくはありませんそこでおすすめしたいのが、学習塾と「家庭教師」を併用するという選択肢です。

ここでは塾フォローに家庭教師を活用するメリット・デメリットと、注意点を解説していきます。

塾フォローに活用するメリット

集団授業の学習塾にも得意・不得意はあるもので、家庭教師を併用することで学習塾の不得手を補うことができます。

では、まずは塾フォローに家庭教師を活用するメリットから見ていきましょう。

 

気軽に質問しやすい

 

子どもの性格によっては、集団授業の学習塾だと質問できないことがよくあります。

特に受験シーズンは教室内の雰囲気がピリピリしやすいので、内向的な子どもだとさらに質問しづらい環境です。

その点、家庭教師は自宅の、それも自室での授業になるのでまわりの目を気にせず気軽に質問できます。

自由にカリキュラムを組める

学習塾では、ひとりの教師が複数人の生徒と授業するため、どうしてもほかの生徒のレベルも考慮した授業になります。

対して、家庭教師は教師と生徒が1対1で向きあう「完全個別授業」です。

教師はひとりの生徒のことだけを考えて、生徒のレベルや性格に合わせた最適なカリキュラムを組むことができます。

親の負担を軽減できる

一般的に学習塾は学校の授業よりハイペースで進みます。

それだけに一度でも遅れると、家庭学習だけで取り返すのは大変で、サポート役の保護者に相当な負担がかかります。

そこで家庭教師の出番です。

学習塾での遅れを家庭教師にフォローしてもらえば、保護者の負担をかなり軽減できるでしょう。

 

塾フォローに活用するデメリット

塾フォローに家庭教師がいいのは確かですが、そんな家庭教師にも得意・不得意はあるので知っておく必要があります。

では、次に塾フォローに家庭教師を活用するデメリットを見ていきましょう。

 

費用が二重にかかる

家庭教師を塾フォローに活用するもっとも大きなデメリットは「経済的な負担」です。

学習塾にかかる費用に加えて、さらに家庭教師の費用までかかる……。単純計算で2倍の経済的な負担がかかります。

ただ、優秀な家庭教師にはそれなりの費用がかかるわけで、負担が大きいからといって安いところに頼むのは不安です。

 

授業はすべて教師しだい

教師によって得意・不得意分野はさまざまで、授業方針にも差があります。

教師と生徒との相性がピッタリはまると相当な学習効果が期待できる一方で、相性が悪いと逆効果になることもあり得るわけです。

家庭教師を決める前には体験授業を受けたり、面談をしたりして十分に吟味する必要があるでしょう。

自宅が教室になる

一般的に家庭教師は自宅の子ども部屋で授業します。

つまり、授業頻度によりますが、定期的に他人が自宅に上がりこむわけです。

子どもを送り出せばいいだけの学習塾とは異なり、家庭教師では少なからず教師をもてなす必要があります。

たとえば部屋を片付けたり、茶菓子を用意したり、と気を遣うものです。

 

塾フォローに活用するときの注意点

それぞれにメリット・デメリットがあるとはいえ、家庭教師を上手に塾フォローに活用できればかなりの学習効果が期待できるでしょう。

ただし、その際に注意してほしいポイントが3つあります。

子どもに無理させていないか

受験対策に力を入れる学習塾は、どこも相当なスピードで授業を進め、相当な量の課題を出します。

学習塾だけで手一杯……な子どもは珍しくありません。

そこに塾フォローのためとはいえ、家庭教師までつけてしまうとどうなるのか。

家庭教師を頼むのなら、子どもの意見を聞いてからにしましょう。

必ずしも塾フォローにならない

学習塾と家庭教師を併用することで、単純に2倍の授業を受けるわけですから、一定の学習効果は期待できます。

しかし、勉強は教師の力量と子どものやる気しだいです。

教師と子どもの相性が悪いと、塾フォローにならない可能性も大いにあるので、どの教師に任せるかは妥協したくないところです。

新しい教材を増やすべきでない

家庭教師をつけると教師から「この教材がいいですよ」と案内されることがよくあるのですが、あまりおすすめしません。

というのも、最近の教材はどれも内容が完成されていて、同じ教材をやり込めば十分に力がつくものばかりです。

何冊も新しい教材を増やすと、かえって子どもが混乱してしまいます。

 

まとめ

今回、「塾フォローに家庭教師を活用する」をテーマに、利点と注意点をまとめてきました。

内向的な子どもでも気軽に質問しやすい、子どもに合わせてカリキュラムを組めるなど、塾フォローに家庭教師を活用するメリットがある一方で、費用や教師との相性などデメリットもあります。

ただ、家庭教師を上手に活用できれば、かなりの学習効果を期待できます。

あくまで子どもの意思が第一ですが、学習塾だけで不安があるのなら、家庭教師の併用もぜひ検討してみてください。