小学校受験の面接でよくある質問と主な対策ポイント
小学校受験ではほぼすべての学校で試験内容のひとつに、「面接」を取り入れています。
そして、小学校受験の面接は「親の試験」と言われることもあるほど、親の存在が重要です。
それだけに「何をどう対策すればいいの……」と不安を抱えているご家庭は多いことでしょう。
そこで、ここでは小学校受験の面接でよくある質問や、対策ポイントなどをご紹介します。
小学校受験で面接は重視される?
小学校受験では「行動観察」「筆記試験」「面接」の主に3つの試験内容が実施されます。
その中でも、とくに重視されるのが「面接」。
学習面は入学してから学べばいくらでも伸びる可能性がありますし、行動面は他の子どもと一緒にしたときに明らかに周りとのコミュニケーションに問題が見られなければまず大丈夫です。
一方で、「面接」は一部で子どものみの面接もありますが、多くは親も含めて実施されるもので、面接官は面接中の様子から親が育児に協力的なのか、学校の方針に沿えるのかを判断します。
私立小学校では公立よりも学習内容が濃く、勉強についていくには家庭の協力が欠かせません。
そのため、親が育児に非協力的なようでは、学校の方針に沿えないようでは、入学させても子どもが学習についていけず辛い思いをするだけなので、学校側から合格を見送られやすいのです。
小学校受験の面接の主なスタイル
小学校受験ではほぼすべての学校で面接が実施されます。
ただ、その面接のスタイルは様々です。
親子面接
小学校受験の面接では多くの学校で子どもに加えて、片方の親または両方の親が参加する「親子面接」を採用しています。
これは面接の様子から親子関係や、親が協力的なのかを判断するためです。
個人面接(親のみ)
小学校受験では子どもの生活を、学習をサポートする「親」の存在がとても重視されています。
学校によっては親だけで面接を実施するところもあり、「親の試験」と言われることもあるほどです。
個人面接(子どものみ)
他のスタイルと比べてごくわずかですが、子どものみで面接を実施する学校もあります。
ただ、それでも待合室での親子の様子、子どもの受け渡し時の親の対応などはチェックされているものです。
面接中によくチェックされる点
面接は返答の内容だけで判断されるのではなく、以下のような様々な点がチェックされています。
服装
服装は第一印象を決める重要な要素です。
ただ、勘違いしてはいけないのは、高価な服を着ればいいというものではありません。
TPOを理解して、清潔感があり、落ち着いた雰囲気の服装を選びましょう。
親子関係
度々登場していますが、小学校受験の面接ではとくに「親子関係」が重視されています。
面接時の対応はもちろん、面接前の待合室の様子もチェックされているので気を抜きすぎるのは要注意です。
マナー
小学校受験ではまだ幼児期の子どもにマナーを求めることはまずありません。
一方で、親の言動からは子どもの将来の姿を見られるため、面接では親のマナーはかなり厳しめにチェックされます。
小学校受験の面接でよくある質問
小学校受験では子どもと、親で質問内容が異なります。
では、それぞれの質問を見てみましょう。
子どもの場合
・お家の住所と、電話番号を教えてください
・どのようなときによく叱られますか?
・お父さん(お母さん)とよく遊びますか?
・好きな本と、どうして好きなのか教えてください
・お友達のおもちゃを壊したときはどうしますか?
子どもに対しての質問ですが、回答はどれも普段から親が子どもにどう接しているのかが伝わるものばかり。
このことから試験官は子どもを通して、親の本質を見ようとしていることが分かります。
親の場合
・なぜ当校を志望したのか教えてください
・育児で気をつけていることを教えてください
・どのようなときにお子さんの成長を感じますか?
・お子さんの好きなもの、嫌いなものは何ですか?
・休日はどのように過ごされていますか?
一方で、親に対しての質問は普段から子どもにどれだけ意識を向けているのかが問われています。
ようは子どもに愛情を注いでいて、より良い進路として志望校を選択したことが伝わればいいのです。
小学校受験の面接対策【子ども編】
小学校受験の面接では子どもの率直な気持ちを求められるため、無理に練習する必要はありません。
大人と会話する機会を設ける
ただし、面接でいきなり知らない大人から質問され、緊張して喋れなくなるのは問題です。
本番でしっかりと自分の気持ちを伝えられるよう、普段から大人と会話する機会を設けるといいでしょう。
ゲーム形式で面接練習をする
面接練習ではつい親が「こういうのよ!」と回答を押しつけがちですが、それでは子どもは面接を嫌になります。
そうならないよう、練習をするのならゲーム形式で取り組むのがおすすめです。
例えば、「お家の住所は?」「好きな食べ物は?」など質問をカードに書いて、めくったカードに書かれた質問に答える。
「質問=楽しい」となれば、本番でも緊張せずに答えられるはずです。
小学校受験の面接対策【親編】
一方で、親はその行動ひとつ、発言ひとつがチェックされるので、万全の対策をしておきましょう。
よくある質問を想定して練習する
基本は本番を想定した実践練習。
両親のどちらかが面接官役となり入室から質問、退出までを何度も練習します。
ただ、相手が同じだと緊張感が薄れるので、他にも面接官役がいるとよりいいです。
子どもと関わる時間を増やす
前述の通り、小学校受験の面接では「親子関係」が重視されます。
当然、これは一朝一夕にできるものではありません。
面接だからではないですが、これまで以上に子どもとの時間を増やしましょう。
「作り物」はすぐに見破られる
小学校受験では「面接」が合否を大きく左右するわけですが、対策するときの注意点があります。
面接対策で完璧を求めるあまり、「対応や回答を固めすぎる」のはおすすめしません。
毎年、面接官は何組もの親子の面接を担当します。
それだけに目が肥えているので、「作り物」ではすぐに見破られてしまい、「嘘をつかれてもな……」と面接官を失望させるだけでしょう。
面接官が求めているのは「自然な親子関係」と「心からの回答」です。
対策するのなら模範解答を覚えるのではなく、「自分の言葉(気持ち)」を大切にしてください。
まとめ
今回、「家庭教師が合わない」をテーマに、面接でよくある質問や、対策をまとめてきました。
小学校受験で面接は行動観察や筆記試験と同等か、それ以上に重視されています。
それだけに本番でしっかり答えられないとまず合格は望めないので、後悔しないよう十分に対策しておきましょう。
ただ、親の面接では細かな点がチェックされるため、家庭内だけで練習するのは難しいものがあります。
学習塾や家庭教師などのプロに相談をして、より実践的な環境で練習するのがおすすめです。